廃棄されるはずだったブドウのツルが、 部屋の香りになるまで

リードディフューザーAKIUのスティック(リード)は、宮城県・秋保ワイナリーで毎年剪定されるぶどうのツルからできています。
ラタン(籐)や竹など一般的な素材と違い、このツルは元々ワインのために育てられたもの。剪定のたびに大量に発生し、これまでは廃棄されていた素材です。
この記事では、廃棄されていたブドウのツルが、どのような工程を経てリードになるのかを紹介します。

なぜ、ブドウのツルをリードにするのか

ブドウの木は毎年冬から春先にかけて剪定が必要です。前年に伸びたツルを切り落とすことで、翌年により良い実をつけるための力を蓄えます。秋保ワイナリーでも毎年この剪定で大量のツルが発生しますが、これまでは廃棄されていました。
ブドウのツルをリードに選んだのは、廃材を使うという理由だけではありません。木質化した植物繊維が、芳香液を毛細管現象でゆっくりと吸い上げる性質があり、素材としてリードに適しています。さらに、1本1本形が異なる有機的な見た目は、インテリアとしての個性にもなります。

4つの工程——ツルがリードになるまで

ブドウのツルがリードとして完成するまでには、大きく4つの工程があります。

工程作業ポイント
STEP 1収穫・選別毎年2月。ボランティアと共に手作業で収穫し、リードに向く太さ・形のものを1本ずつ選別。
STEP 2洗浄土や汚れを丁寧に落とす。薬品は使わず、天然素材のまま扱う。
STEP 3乾燥自然乾燥で約半年。急ぐと割れやすくなるため、時間をかけることが品質の鍵。
STEP 4カット・仕上げリードとして使える長さに手作業でカット。形が一本一本違うため、目で判断しながら仕上げる。

工程をひとつずつ見てみましょう

STEP 1 収穫・選別——毎年2月、手作業でひとつひとつ

剪定の時期は毎年2月ごろ。天然回帰では地域のボランティアの方々と一緒に、剪定されたツルの収穫作業を行っています。

収穫したツルの中から、リードとして使えるものを選別します。基準は太さ・長さ・状態の3点。太すぎるもの、傷みが激しいもの、極端に曲がりすぎているものは除きます。ただし、多少の曲がりや節はそのまま残します。それがブドウのツルならではの個性だからです。

STEP 2 洗浄——薬品を使わず丁寧に

収穫したツルについた土や汚れを落とします。芳香液を吸い上げるリードになるため、素材の清潔さは重要です。洗浄には薬品を使いません。天然素材のままの状態で扱うことを大切にしています。

STEP 3 乾燥——約半年、急がずじっくりと

洗浄したツルは、自然乾燥で約半年かけてじっくりと水分を抜いていきます。

リードの役割は芳香液を吸い上げて、香りを空気中に拡散させることです。水分が残った状態では芳香液を正しく吸い上げられないため、しっかりと乾燥させることが品質の鍵になります。

急いで乾かすとツルが割れやすくなります。2月に収穫したツルが使えるようになるのは、夏以降です。

STEP 4 カット・仕上げ——すべて手作業

十分に乾燥したツルを、リードとして使える長さにカットします。これもすべて手作業です。

機械で均一にカットしようとしても、一本一本形が違うツルには対応できません。どこで切るか、どの向きで使うかを目で見て判断しながら、ひとつひとつ仕上げていきます。

完成したリードを並べると、同じ形のものは一本もありません。それがブドウのツルのリードの特徴です。

完成したリードの3つの特徴

こうして完成したブドウのツルのリードには、3つの特徴があります。

① 形がひとつひとつ違う

まっすぐなもの、少し曲がったもの、節が多いもの。同じ形は一本もありません。瓶に差したとき、その個性がそのままインテリアの表情になります。

② 自然な色と質感

乾燥したブドウのツルは、温かみのある茶色をしています。人工的な加工をしていないため、素材そのものの色と質感が残っています。

③ 芳香液を吸い上げる力がある

木質化した植物繊維の構造が、芳香液をゆっくりと吸い上げ、空気中に香りを拡散させます。天然素材ならではの、自然に近い香りの広がり方です。

「捨てる」を「届ける」に変えること

アップサイクルという言葉をよく耳にするようになりました。廃棄されるはずだったものに付加価値を加え、新しい製品として生まれ変わらせること——その考え方は大切だと思います。

でも私たちがブドウのツルを使い始めたのは、それが「エコだから」というよりも、「この素材が持つ物語を届けたい」という気持ちからでした。

秋保の土で育ったブドウが、ワインになる。そのワインを育てるために切られたツルが、今度は香りを届けるリードになる。素材が形を変えながら、この土地の物語をつないでいく——そこに、私たちが天然回帰でやりたいことがありました。

廃棄されるはずだったものが、誰かの家の棚に置かれ、毎日の香りを届けている。そう思うと、ひとつの素材の旅が、まだ続いているような気がします。

ツルがリードになるまで、約半年かかります

2月の収穫・選別から、洗浄・約半年の乾燥期間を経て、手作業でカット・仕上げを行う——ブドウのツルがリードになるまでには、想像以上の時間と手間がかかっています。

廃棄されていた素材を使うこと、機械ではなく手作業でひとつひとつ仕上げること。それがリードディフューザーAKIUの「一点もの感」の理由です。

お手元に届いたリードの形が少し違うのは、不具合ではなく素材そのものの個性です。そのツルが秋保のブドウ畑で育ったものだということを思いながら、使っていただけたら嬉しいです。

天然精油と合成香料の違いはこちら →「天然精油と合成香料、何が違う?リードディフューザーの成分表示の読み方」

リードディフューザーの選び方全体像はこちら →「ルームフレグランスの種類と、天然精油のリードディフューザーという選択肢」

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この記事は天然回帰が作成しました。天然回帰は宮城県を拠点に、天然素材にこだわったヘアケア・スキンケア・フレグランスを展開するブランドです。